泰阜村稲伏戸区(イナフシド)~瑠璃光薬師如来により結束した集落~(泰阜村)

薬師如来像が安置されている厨子

薬師如来像が安置されている厨子

瑠璃光薬師如来

瑠璃光薬師如来

狭くて長い一つの洞に20戸余りが暮らしている泰阜村稲伏戸区は、ほとんどが傾斜地の為、1戸あたりの耕作面積は3㌃ほどの山深い地域です。
この集落の中央には立派な薬師堂があり、厨子に安置されている本尊の薬師如来像は、鎌倉時代初期(1187年)に彫られた貴重な文化遺産です。
薬師堂には多くの古い絵馬も掲げられ、十二世紀末の書銘が見られることからも、堂の建立・薬師信仰の歴史の古さが伺えます。
写真の像は、昭和30年代に区内住民の同意を得て開扉された時に撮影されたものです。この薬師如来像は秘仏であり、開帳を許されないため、通常は拝顔する事はできません。
木造の坐像で高さは38.2㎝、引き締まった顔で眼は細く、平安時代の遺風が残り、手には薬壷を持ち、右手掌を開き、岩をあしらった高さ24.8㎝の蓮坐の上に坐しています。
同地区に住む林銀一さんは 「この集落では、大昔から、皆で"お薬師様を守らなければいけない"という気持ちを持って結束し、薬師如来を守り続けてきたのだと思います。薬師如来があったおかげで皆が結束し、助け合いながら生活して、集落が作られてきました。こういった昔の人の気持ちや考え方を今も大事にして後世に伝えていきたい」と話します。
稲伏戸区の集落民で結成された稲若会は、休耕田を借り受けた餅米の栽培や地域行事の盛り上げ役、集落の保全活動に積極的に取り組み、力を合わせて住みよい地域作りを行っています。
また、アジサイ会が整備・管理を行う"あじさい園"は山の斜面に多種類のあじさいが植えられ、見事な花が咲き、7月頃に見ごろを迎えます。
他にも、かたくりの群生地や玉響が出現する水仙淵がある"どどめき渓谷"など、見所がたくさんあります。

今回は林銀一村議会議員、宮島徳男理事の協力により誌面を作成しました。

行こう!みなみ信州

  • 行こう!みなみ信州 トップ
  • みなみ信州MAP
  • ふるさと再発見
    月別に見る
ページTOPへ