ごあいさつ
平素より、組合員のみなさまにはJAみなみ信州の事業運営にご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。
平成22年度は急激な円高と依然として続くデフレ傾向により、消費は減退傾向で推移しました。本年1月の日銀の景気判断では緩やかに回復しつつあるとされていましたが、3月11日に発生した東日本大震災による被害は甚大であり、今後の日本経済と社会全般に極めて大きな影響が及ぶものと懸念されます。東日本大震災では、東北地方の多くの方が被災され、農地の流出や原発事故により農業者にも被害が発生しております。当JAでも、JAグループの一員として、復興のための支援に協力して参ります。
農政においては、昨年10月1日に衆参本会議でTPP(環太平洋連携協定)交渉の参加検討の表明が行われ、大きな混乱が生じております。TPPは、関税撤廃の例外を認めない自由貿易交渉であり、関税以外にも金融、保険、医療など24分野が交渉対象となっています。農業生産に壊滅的な打撃を与えるだけでなく、地域経済・社会の崩壊をもたらすことから、断じて認めることはできません。JA長野県では40万人の反対署名運動に取り組み、当JAでも約46,000人の署名をいただいております。(4月末現在)
JAの事業実績全般については、経済情勢の影響を強く受け、販売事業、利用事業以外の各事業の事業総利益は前年を下回る結果となりました。販売事業につきましては、春先の凍霜害と記録的な猛暑という異常気象により農産物出荷量が大幅に減少したことから、販売品販売高は163億90百万円に止まりました。
こうした厳しい経営環境の中、「中期計画(平成22年度〜平成24年度)」に基づき、遊休不稼働施設等の処理を進め、北部選果場建設への対応や基幹給油所2か所のセルフ化を行うなど、財務健全化と業務体制整備を進めました。また、事業実績の確保と人件費を中心とする事業管理費の削減等の経費圧縮を行いました。 この結果、JA全体の事業利益は約46百万円余、当期剰余金は約3億47百万円余となりました。
当組合の生産関連の施設は多拠点であり稼働効率が悪く、また老朽化がすすんだものが多くあります。高付加価値農産物の出荷と販売機能強化により、生産者手取りを増やすために、施設統廃合とともに近代的な施設の建設が不可欠と考えます。これに関連し、増資について2月の地区運営委員会・集落懇談会を始め、各生産部会で提案申し上げました。新たな利用事業施設建設、体制の構築と合わせ、いただいたご意見を踏まえながら、引き続き検討をすすめて参ります。
平成23年度においても地域経済に明るい兆しは見えず、農業とJAを取り巻く環境は大変厳しいものと予想されます。日本社会全体の情勢も、不透明であると言わざるを得ません。
こうした中で、平成23年度においては、農家・農業を育て力強い地域社会を築くこと、組合員・利用者の負託にこたえながら事業継続するための事業拠点の整備と一層の財務健全化を行うことに、特に力を注いで参ります。そのために、「ネクスト・アグリ・プラン」(農業振興再生プログラム)の実践と、「新エリア戦略」(事業拠点の再構築)の策定をすすめます。あわせて、事業伸張の強化のため、従来の地域事業本部に代わる枠組みとして、総合支所を中心に地区エリアごとの戦略策定と展開を行う体制を構築します。
農業者の高齢化遊休荒廃地の増加は、管内においても急速に進行しております。飯田下伊那一円の行政各位と一体となり解決策を模索して参ります。リニア新幹線や三遠南信道による将来の地域開発に対して、地域農業の基盤づくりをすすめて参ります。
経営管理につきましては、財務健全化およびコンプライアンス経営の徹底を引き続き行うとともに、経営の高度化について検討を行って参ります。平成22年度より稼働しております「総合ポイント制度」については、そのメリットについてさらにPRを進め、組合員加入の促進を行って参ります。
今後とも、組合員のみなさまのご理解と、より一層のご指導ご協力をいただきますようお願い申し上げ、ごあいさつと致します。
代表理事組合長 矢 澤 輝 海
