【NEWS】梨「幸水」選果開始 平均１３度以上の高い糖度
ひとつずつ丁寧に選果する選果員
ＪＡみなみ信州管内では今年もシャキシャキして甘く瑞々しい梨が仕上がっています。ＪＡは８月１１日、飯田市上郷のいいだ果実選果場で今年の梨「幸水」の選果を開始しました。
いいだ果実選果場では座光寺・上郷・飯田地区で収穫されたおよそ１．１トンの梨を選果員がひとつずつ手に取り選果作業を行いました。松川インター選果場でもこの日から梨の選果が始まり、高森・豊丘・松川地区で収穫されたおよそ１．３トンを選果しました。この日両選果場で選果された梨は中京・関西方面へ出荷されました。
今年は梅雨明け後の天候にも恵まれたことから糖度が増し、小玉傾向ではありますが近年では一番糖度が高く、この日の平均糖度も１３．４度と高い仕上がりとなっています。生産量についても順調に推移しており、梅雨の長雨の影響で糖度が上がらず病気や裂果によって生産量が減少した昨年とは違い、今年は平年並みを見込んでいます。
営農部によると今年度の梨全体の出荷量は３，５１５トン（前年比１１２.０％）、幸水についても１，１２０トン（前年比１２０．５％）を見込み、関東、中京、関西へ出荷していきます。
この日の選果を終えた営農部梨チーフの牧野友宏主任は「今年の梨は天候にも恵まれ美味しく仕上がっているのでぜひ多くの方に食べてもらいたい。糖度が高く品質も良いので販売面でも期待している。これから始まる梨のリレーが順調に続いていくようしっかりサポートしていく」と意気込みを語りました。
この日選果をした選果員の女性は「１０年以上選果員をしているが今日の梨はきれいで選果しやすかった。今年も頑張りたい」と話しました。
ＪＡ管内の梨生産では園地の老朽化や生産者の減少による生産量の減少が課題となっています。ＪＡでは老木化する園地の改植や、新しい栽培方法「ジョイント栽培」などを導入し省力化を図り生産量増加に取り組んでいます。「ジョイント栽培」については７月に説明会を開催し、２５名の生産者が参加。今後もＪＡとして広く進めていく方向です。
ＪＡでは今月３０日頃には「豊水」も選果をスタート、「二十世紀」へと続き９月８日頃から始まる「南水」へと梨の出荷リレーを行っていきます。松川インター選果場では洋梨「ラ・フランス」、「ル・レクチェ」も選果をしていきます。
みなみ信州農業協同組合